39歳で仕事をやめたら楽に生きられるようになった

michi

非正規雇用で15年働いた

大学を卒業してから15年ほど、私は非正規雇用として同じ職種で働いてきました。
1つの会社に正式に採用されるという形態をとらずに働いてきたのですが、私はそれでいいと思っていました。
なぜなら、私がしていた仕事に対して、私はずっと続けていく自信がなかったからです。

仕事は、1年契約で1年ごとに職場が変わりました。
1年という区切りがあることで、どんなに辛いことがあっても残りの期間をカウントすることで乗り越えられてきたような気がします。

1年間の仕事の途中で少し疲れたと感じれば、翌年は少し休んでからアルバイトで働くこともありました。
そんな生活を繰り返してきたのですが、2016年、ついに私は限界を感じて、続けてきた仕事から離れようと決意をしたのです。

自分で自分にプレッシャーをかけていた

専門職で働いていたので、贅沢をしなければ一人で生活していくには経済的に困ることはありませんでした。
しかし、同じ職種の仕事を続けていくほど、非正規雇用であっても経験があるということで、どんどん重要な役割も任せられるようになりました。

私は常に同じ気持ちで仕事をしてきたつもりですが、いつの間にか自分で自分にプレッシャーをかけるようになっていました。
仕事を任せられているから、より高いレベルでこなしていかなければならない、と自分でも気づかないうちに考えていたのでしょう。

一日のうち最低16時間仕事をしていた

2016年。
気づいたら、私は職場に平均13時間ほどいる毎日を送っていました。
最後の人が出ていくのに合わせて私も職場を出て、それでも仕事が追い付かなかったので家に帰っても仕事を続けていました。
もう限界だ!と思ったら、仕事を切り上げて寝る日々。

睡眠時間を削って仕事をする日々。
まさに仕事をするために生きているような日々でした。

完璧を求める自分に疲れた

仕事の環境が悪かったわけではなかったと思います。
私が完璧を求めすぎていたのでしょう。
「このくらいでいいかな」と、割り切ることができなかった。
私は自分で自分を苦しめていたのです。

でも、そんな生活はやっぱり疲れてしまうんですね。
妥協できなかった私は、妥協することを選ばずに、仕事をやめることを選びました。

仕事をやめる決定的な出来事はありませんでしたが、自分が知らないうちに気持ちは不安定になっていました。
何でもないことで、自分が知らないうちに涙を流していることがたびたび起こるほどに。

3月で、前の職場をやめて、4月から休養に入りました。
雇用保険と少しの貯金で生活する日々が始まります。

何も考えずに過ごした無職の期間

ゆっくりはしていたけれど、抜け殻のような状態で3カ月以上過ごしました。
時間はたっぷりあったので、今までできなかったことに挑戦してみようとも思いましたが、ワクワクする気持ちにも新しいことを始める気持ちにもなれませんでした。

私は、アパートに一人で暮らしていたので仕事をしなければ生活をしていくことができません。
ハローワークで仕事を探してはいたけれど、当時の自分の状態では何をしてもうまくいかないような気がしていました。
そんな中、今の仕事の求人を見ました。

新しい仕事に出会う

みつけた求人は、パートの仕事でアパートの家賃をやっとまかなえるくらいの給料。
生活をしていくには苦しい条件でしたが、仕事の条件としては私が望んでいたものでした。
すぐに応募することを決めて、ありがたいことに採用していただきました。

以前の仕事は、常に期限に追われて毎日走り続けていました。
今の仕事は、期限がほとんどなく、決まった時間で終わることができます。

今は、家に仕事を持ち帰らなくてもいいありがたさをしみじみ感じる日々を過ごしています。

テレビで「風邪でも絶対休めないあなたへ」というようなCMをみることがあります。
このようなうたい文句のかぜ薬のCMは複数あります。
私は、それをみるたびに胸が痛くなります。

私もかつては、かぜでは仕事を休めないと思っていました。
でも、そんな世の中は切ないです。

具合の悪い時は早く治るように休める働き方ができる社会がくるといいな、といつも思います。

前の仕事をしていたときと比べて、驚くほどに気持ちが安定しています。
また、仕事をしていなかった期間と比べても、気持ちが楽です。

新しい仕事は、実際に仕事をしているときは私一人しかいません。
一人で何をするか考え、行動していきます。
次は何をしようかと考えると楽しくなります。

15年、それしかできないと思ってつづけた仕事をやめたことをよかったと思える私がいます。
苦しみ続ける仕事、仕事をするために生きている仕事にどれほどの価値があるのか。
今なら納得できる気がします。

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