秋田のソウルフードは、ババヘラとバナナボートであると勝手に思っています。
秋田の食べ物といえば、「きりたんぽ」や「横手やきそば」「いぶりがっこ」「稲庭うどん」などなど名産と言われるものがいろいろあります。
私も一通り食べたことはあるけれど、秋田名産といっても地域的なものが多いのも事実です。
日常的に秋田全域で食べられているわけではないんですよね。
きりたんぽや稲庭うどんを否定しているわけではないんですよ。
どれもおいしいですから、私も大好きです。
私は地域が違うから日常的に食べているわけではないっていうだけです。
しかし、秋田全域で日常にとけこんでいる食べ物もあるのです。
それが、「ババヘラ」と「バナナボート」だと、私が勝手に位置づけました。
今回は、ババヘラのご紹介です。
ババヘラって何?
ババヘラとは、雪解けから雪が降り始める前まで道端で売られているアイスです。
ババヘラアイスというらしいのですが、秋田県民は「ババヘラ」と略して言う人が多いのではないでしょうか。
なんで「ババヘラ」かというと、コーンにアイスを盛るのに使うのが「ヘラ」で、売っているのが「ばば」だからなのです。
つまり、「ばば」が「ヘラ」でアイスを盛っているから「ババヘラアイス」です。
ババヘラアイス、派手なパラソルを立てて銀色の缶と共に売り子さんがパイプ椅子に座って道端で売っているので、秋田にお越しの際はぜひ買ってたんせ。
ただ、建物の多い街中ではほぼいません。
見つけるなら、建物があまりない国道沿いなどです。
なぜババヘラアイスが秋田県全域でおなじみになっているか
ババヘラアイスを食べたことがある秋田県民はかなり高い確率でいるはずです。
道端で売っているだけで、そんなにみんなが食べるものなのかと思われるかもしれません。
そうですよね。
きっと道端で売っているだけでは、高い確率で秋田県民が食べているわけではないでしょう。
実はババヘラは、道端で売っているだけではなく、地域の小さなお祭りから学校の運動会や文化祭まで、イベントと名のつくところに必ずといっていいほどいるのです。
今は規制が厳しくなって、秋田県民誇りのババヘラとはいえ、小学校の運動会などで校地に入ることはできません。
しかし、少し昔にはババヘラは堂々とグラウンドの片隅に陣取り運動会でアイスを売っていたのです。
もちろん、子どもたちは「運動会の最中はババヘラを買ってはいけません」と言われていますから、狙うは運動会が終わったあとです。
運動会が終わると、親から小銭をもらった子どもたちがババヘラの前に長蛇の列をつくります。
みんなが食べていると、自分も食べたくなりますよね。
校地に簡単に入って売れなくなった今でも、運動会のときにババヘラは学校の校地外でちゃんと待機をしていますし、子どもたちもちゃんとババヘラが待機していることを知っています。
そんなわけで、確実なババヘラ戦法で秋田県民に浸透していっているのです。
中学生・高校生もババヘラを売る
ババヘラには「アネヘラ」という仲間もいましてね。
これは、ババヘラ会社の地元の高校生なんかの若い女の子が夏休み中にバイトしてババヘラを売るから「アネヘラ」と呼ばれるのです。時と場合によって「ギャルヘラ」もいます。
ここで言いたい「中学生・高校生がババヘラを売る」は、そんなバイトのお姉さんのことではなくて、中学生・高校生が校内でババヘラを売る話です。
実は、ババヘラを一缶単位で売っている会社があって、中学校や高校で一缶買って届けてもらって、文化祭で売り子さんになるんですよね。
ちなみに缶はあとで業者さんが回収にきます。
文化祭は利益を追求しないので、路上販売のババヘラは200円なのに対して、100円くらいで販売されることが多いので、かなりお得です。
ただし、素人がヘラを使ってもっているので、仕上がりは微妙なこともあります。特に売り始めはかなり苦戦しています。でも、みんな楽しんでやっていますよ。
中・高校でのババヘラ販売で親近感もアップですね。
ババヘラを売ったことのある秋田県民も、売ったこともない秋田県民もいつも身近にあったのがババヘラなのです。
次回は、バナナボートについてです。