ババヘラアイスに続き、私が考える秋田県民のソウルフード2品目「バナナボート」の紹介です。
ババヘラアイスのページはこちら:ババヘラは秋田県民の記憶にある味
バナナボートとは
バナナボートとは、秋田のパン会社「たけや製パン」の人気商品です。
ホイップクリームと半分にしたバナナをスポンジケーキではさんで2つ折りにしたもの、一般的に「オムレット」と呼ばれるものの仲間ですね。
山崎製パンの「まるごとバナナ」と、とてもよく似ている商品です。
しかし、秋田県民は「まるごとバナナ」を知らずに育った人が、実はかなり高い確率でいます。
なぜなら、秋田では「まるごとバナナ」を売っていなかったから。
今では、一部コンビニで「まるごとバナナ」を売っていますが、以前は「バナナボート」があるために、秋田のスーパーなどでは「まるごとバナナ」を取り扱っていなかったんですね。
なぜ秋田には「まるごとバナナ」がなかったか
「バナナボート」を製造している「たけや製パン」は、1951年に秋田駅前でパン屋として始まりました。
1968年には、「まるごとバナナ」を製造している山崎製パンと業務提携を行っています。
1992年に「まるごとバナナ」の販売が始まりますが、たけや製パンは創業間もなく「バナナボート」の販売を始めたといわれています。
つまり、「まるごとバナナ」の販売が始まったとき、秋田県内ではすでに40年ほど「バナナボート」が販売され続けていたことになります。
たけや製パンと山崎製パンは業務提携をしていますので、秋田県内で定着している「バナナボート」とよく似た「まるごとバナナ」は販売されることはなかったのですね。
初めて「まるごとバナナ」を見たときの衝撃
幼き頃から「バナナボート」に慣れ親しんでいた私。
ちょっとしたイベントの時に出てくる「バナナボート」は特別感のあるおやつです。
そんな私が、初めて「まるごとバナナ」と対面した時の衝撃は忘れられません。
でかい!
でかいバナナボートがある!
私が、大きいと思うのも無理はないこと。
「まるごとバナナ」はバナナを1本まるまる使っているのに対して
「バナナボート」はバナナを半分しか使っていないのです。
バナナを半分しか食べられない秋田県民。
しかし、慣れ親しんでいるがゆえに、バナナ半分が落ち着く秋田県民。
バナナ半分に、今まで以上に「バナナボート」に親しみを覚えた「まるごとバナナ」発見事件です。
「秋田県だけ」という衝撃
高校を卒業し、県外に一度出た私。
そこで疑問だったのが「たけやのパンがない」ということでした。
私の住む地域では「たけや製パン」のことを「たけやのパン」と呼んでいたのです。
秋田県のスーパーなどでは、当たり前のように「たけやのパン」の商品が多くおかれています。
その慣れ親しんだ「たけやのパン」がどこに行ってもないのです。
なぜ?
なぜって、「たけやのパン」は秋田県のパン会社だから。
「たけやのパン」は秋田県にしか売っていないのです。
その事実に気づいたときの衝撃も大きすぎた。
高校卒業するまで、「たけやのパン」が秋田にしかないってことを知らなかったよ。
「たけやのパン」がないってことは、もちろん「バナナボート」もないってことですよ。
ますますバナナボートに愛着がわく「秋田限定」事件でした。
今では、「バナナボート」も青森や山形の一部地域限定で県外に出ているようです。
バナナボートシリーズ化事件
さて、長年「バナナボート」は、1種類だけで味を守ってきたのですが、2年ほど前に事件が起きました。
バナナボートに今までと違う味が出現したのです。
そして、今では月に1種類くらい新商品が発売され、シリーズ化しているのです。
長年1種類のバナナボートを見守り続けてきた私としては、複雑な心境でした。
味の違うバナナボートはバナナボートじゃない!そんな気持ちでした。
複雑な心境もあり、バナナボートのシリーズ化された商品を手に取らずにいたのですが、地元の新聞『秋田さきがけ』に載っていた記事を見て心が動かされました。
実は、たけやのパンはバナナボートの味をずっと守ってきて、違う味を出す予定はなかったということです。しかし、地元の高校生の発案で新しい味のバナナボート「あきたっぷる」を発売したことを機に、シリーズ化へと踏み切ったそうです。
ちなみに、「あきたっぷる」は、バナナボートのスポンジ生地にクリームと県産りんごを包んだものです。
『秋田さきがけ』には、企画課長のことばとして次のように書かれてあります。
聖域に踏み込むようなもので一大決心だった。
引用:『秋田さきがけ』2017年3月3日
聖域、まさにその通りです。
たけやのパンがそこまでいうならば、食べてみようじゃないか!と思う単純な私です。
実は、いつも気になっていたのよね。
バナナボートシリーズ一部紹介
バナナボートシリーズ、どんなのがあるのか一部ご紹介です。
お値段は、スーパーでは100円前後で売られています。
バナナボート
昔から守り続けてこられた味、プレーンなバナナボートです。
スポンジ生地で、半分のバナナとホイップクリームを包み、2つ折りにされています。
バナナ半分なので、端のほうはボリューム控えめですが、ホイップクリームに心躍る。
実は、このバナナの入っていないスポンジ生地とホイップクリームだけの部分がけっこう好きです。
スポンジ生地とホイップクリームだけのゾーンが多いのが、バナナ半分の魅力でもあります。
中心部分にバナナが入っています。
フレッシュな感じがしてホイップクリームと良くあう食べごたえのあるバナナです。
バナナボート「チョコ」
ホイップクリームがチョコクリームになっています。
バナナとチョコ、合わないはずがありません。
バナナボート「とちおとめいちごジャム」
とちおとめのいちごジャム入りバナナボート。
「いちごジャム」って書いてあるのに、勝手に「いちごクリーム」だと思い込んで買ってしまった私。
実は、スイーツで使ういちごジャムが少し苦手です。
包丁の扱いが悪くて、バナナが変色してしまいました。
でも、おいしくいただきました。
今度は、ぜひ「いちごクリーム」をお願いします。
バナナボート「パリパリチョコ抹茶クリーム」
ホイップクリームが抹茶クリームになり、バナナのまわりをパリパリチョコで囲んでいます。
チョコ感も感じつつ、抹茶の風味もよくいかされています。
「フルーツボート」
フルーツボートは、バナナの代わりに黄桃とパイナップルが入っています。
バナナが苦手な人でも食べられるバナナボートですね。
フルーツはシロップ漬けです。
生フルーツは大変よね。きっと。いつか食べたい生フルーツの「フルーツボート」。
バナナボート「Wチョコ」
2017年3月発売の「Wチョコ」は、チョコクリームでバナナとパリパリチョコが包まれています。
チョコクリームとパリパリチョコのチョコW使いで、濃厚な味わいです。
バナナボート「キャラメル&チョコ」
キャラメルクリームとパリパリチョコが使われている「キャラメル&チョコ」です。
このキャラメルクリーム、キャラメルの風味がよく生かされています。
最初の一口で幸福感に包まれました。
バナナボートシリーズ、かなり好評で通常のバナナボートに比べて入荷量が少ないこともあると思いますが、少し遅い時間に買い物に行くと売り切れてしまっています。
また、お店によっておいているものが違うので、見つける楽しみも味わえるバナナボートシリーズです。