「プロポーズが必ず成功する魔法のお花入荷しました!」
お花屋さんの入り口に貼ってあった1枚の広告。
プロポーズを考えている人なら、のどから手がでるほど欲しくなりそうですよね。
ところが、この広告、実はウソなんです。
「なーんだ」と、がっかりしてしまった人がいたらごめんなさい。
実は「プロポーズが必ず成功する魔法のお花入荷しました!」という広告は、4月1日に店頭に張り出されたものです。
勘が良い方は、お気づきでしょうか。
そう、実はエープリルフールにちなんで張り出された広告だったのです。
ウソの広告でお客さんは怒らないのか
本気でプロポーズを考えている人にとっては
「プロポーズが必ず成功する魔法のお花入荷しました!」
という広告を見れば、飛び込んでしまいますよね。
秋田のニュースで取り上げられていましたが、実際に店に入ってきて「プロポーズが成功する花はどれですか」と、聞いてきた人もいたそうです。
いくらエープリルフールとは言え、ウソだとわかれば怒られそうです。
お店の人は、「プロポーズが必ず成功する花なんてありませんよ」とは言えないので、「プロポーズされる方が好きな花を贈るのが一番です」という趣旨の言葉で返したそうです。
いやいや、いくら言葉をにごしても怒られますよね。
怒らないにしても納得できません。
実は、広告につられて入ってきたお客さんが怒らないカラクリがちゃんとあるのです。
商店街が一斉にびっくり誇大広告を張り出し
4月1日、エープリルフールにちなんで冗談の広告を出した花屋さんは、秋田市の「通町商店街」にあります。
4月1日、エープリルフールにウソの誇大広告を出したのは、お花屋さんだけではありませんでした。
実は、誇大広告は、通町商店街振興組合が企画した、商店街のPRイベントだったのです。
そして、企画に参加した計14店舗でありえない宣伝広告が一斉に貼りだされたのです。
あちこちのお店で誇大広告が貼りだされていれば、お客さんも気づき、面白がって店員さんに話を聞きに店に入っていくのかもしれません。
誇大広告を貼りだしたからには、お店側では、気の利いた返答も用意しておかなければいけなかったことでしょう。
では、張り出された宣伝広告の一部を見てみましょう。
「東京駅より徒歩圏の格安物件あり 【不動産店】 |
がんばれば、どこでも徒歩圏になるという発見。
「小惑星イトカワの 【不動産店】 |
なんとなく、妙なリアル感があると思うのは私だけ?
「未来が見える 【眼鏡店】 |
ほしいような、ほしくないような。
「夏目漱石、新作書き下ろし。 【書店】 |
ふと、羽田圭介さんの『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』を思い出してしまったのは、私だけでしょうか。
「匂いの出るテレビ入荷しました」 【電機店】 |
グルメ番組のときなど欲しいですね。
宣伝広告の貼りだしは4月5日まで
エープリルフールにちなんだ商店街の広告貼りだしは、4月5日まで行っています。
エープリルフールがとっくに過ぎても、堂々と誇大広告を出しているところが秋田らしいですね。
誇大広告にトラブルもなく、貼り続けられるのも秋田らしいです。
そして、5日までしかやっていないイベントの記事を4日も終わりかけている時間に書いている私もやっぱり、ゆっくりのんびり秋田県人だとつくづく思っています。
通町商店街、きっと来年も楽しいイベントを企画してくれることでしょう。